福岡の会社設立

福岡で会社を設立する方法|手続き・創業支援・融資制度

福岡で会社を設立するときは、会社の基本事項を決めて登記を申請するだけでなく、福岡法務局の管轄、自治体の創業支援、制度融資、許認可なども確認する必要があります。

このページでは、福岡県内、特に福岡市で会社を設立する場合に確認したい手続きや支援制度を順番に解説します。

福岡での会社設立を本店所在地、創業支援、設立登記、設立後届出、資金支援、許認可の6項目に整理した図
福岡で会社を設立するときは、所在地を決める前に管轄窓口と利用できる支援を確認します。

福岡で会社を設立する際の要点

登記申請先
本店所在地を管轄する福岡法務局の本局・支局を確認します。
創業支援
福岡市などが実施する創業相談や特定創業支援等事業を確認します。
資金調達
福岡県と福岡市の創業融資、日本政策金融公庫の融資などを比較します。
許認可
事業内容によって必要となる許可、登録、届出と事務所要件を確認します。

1. 福岡で会社を設立する流れ

福岡で会社の基本事項、商号と事業目的、定款、資本金、設立登記、設立後届出を確認する流れ
所在地と事業内容を確認してから、定款・資本金・設立登記の書類を整えます。

福岡県で会社を設立する場合も、基本的な手続きは全国共通です。株式会社と合同会社では定款認証の有無や設立費用などが異なるため、会社形態を決めてから準備を進めます。

  1. STEP 1

    会社の基本事項を決める

    会社形態、商号、事業目的、本店所在地、資本金、役員構成、事業年度などを決めます。

  2. STEP 2

    商号と事業目的を確認する

    使用できない名称や表現が含まれていないか、将来予定している事業が事業目的に含まれているか確認します。

  3. STEP 3

    定款を作成する

    会社運営の基本的な規則となる定款を作成します。株式会社では、原則として公証人による定款認証も必要です。

  4. STEP 4

    資本金を払い込む

    発起人の個人口座へ資本金を払い込み、通帳の写しなど払込みを証明する書類を準備します。

  5. STEP 5

    会社設立登記を申請する

    本店所在地を管轄する法務局へ登記を申請します。原則として、登記申請日が会社の設立日になります。

  6. STEP 6

    設立後の手続きを行う

    税務署、県税事務所、市町村、年金事務所などへ必要な届出を行います。

会社設立の流れを詳しく見る

2. 本店所在地を決める

自宅、賃貸事務所、レンタルオフィス、バーチャルオフィスと登記利用、許認可を比較する図
本店の形態にかかわらず、契約前に登記利用と事業・許認可の要件を確認します。

本店所在地は会社の登記上の住所です。福岡市内に本店を置く場合も、住所の知名度だけでなく、事業内容、許認可、賃料、郵便物の受取りなどを考えて決めます。

自宅を本店にする

初期費用を抑えやすい方法です。賃貸借契約、管理規約、住宅ローンの条件などを確認します。

賃貸事務所を利用する

事業専用の場所を確保できます。賃料だけでなく、保証金、共益費、更新費用なども確認します。

レンタルオフィスを利用する

机や通信設備などを利用できる場合があります。法人登記や許認可に対応できるか確認します。

バーチャルオフィスを利用する

住所を借りられるサービスです。法人口座、融資、許認可、郵便物の受取りへの影響を確認します。

自宅やレンタルオフィスを本店にする場合は、登記できることだけでなく、予定している事業を実際に行えるか確認してください。

3. 会社設立登記の申請先を確認する

福岡での本店所在地、設立登記、国税、地方税、社会保険、雇用関係の管轄窓口を整理した図
本店の住所と手続きの種類から、設立登記と設立後届出の正式な管轄を調べます。

会社設立登記は、本店所在地を管轄する法務局へ申請します。福岡県では商業・法人登記の取扱いが集約されているため、最寄りの法務局へ申請できるとは限りません。

確認項目 内容
福岡市内の会社設立 福岡市を本店所在地とする会社の商業・法人登記は、福岡法務局本局が管轄しています。
福岡市外の会社設立 本店所在地によって福岡法務局本局または別の支局が管轄するため、公式の管轄一覧を確認します。
出張所の取扱業務 証明書交付のみを取り扱い、会社設立登記の申請を受け付けていない場合があります。
申請方法 書面申請、郵送申請、オンライン申請などから利用する方法を確認します。
福岡市早良区、城南区、西区を不動産登記で管轄する西新出張所は、商業・法人登記については証明書交付のみの取扱いです。不動産登記と商業・法人登記の管轄を混同しないよう注意してください。

福岡法務局の管轄一覧を確認する

4. 会社設立後の届出を確認する

法務局への登記が完了した後は、税務、社会保険、労働保険などの手続きを進めます。必要な届出は、従業員の有無や事業内容によって異なります。

届出先 主な手続き 確認する内容
税務署 法人設立届出書など 青色申告、給与支払、源泉所得税に関する届出も確認します。
福岡県税事務所 法人設立に関する届出 本店所在地を管轄する県税事務所を確認します。
市町村 法人設立に関する届出 福岡市など、本店所在地の自治体へ提出する届出を確認します。
年金事務所 健康保険・厚生年金保険の手続き 役員だけの会社でも加入対象になる場合があります。
労働基準監督署・ハローワーク 労働保険・雇用保険の手続き 従業員を雇用する場合に必要な手続きを確認します。

届出ごとに提出期限や添付書類が異なります。登記完了後に慌てないよう、設立前から提出先と書類を整理しておきましょう。

5. 福岡市の創業支援を確認する

創業支援で整理する創業相談、資金調達、販路開拓、成長支援、設立許認可、雇用保険の図
相談の目的と質問を事前にまとめ、事業計画や資金、手続きの準備に活用します。

福岡市では、創業予定者や創業後の事業者を対象に、相談、資金調達、事業成長などに関する支援が行われています。

創業相談

事業内容、顧客、収益の仕組みなどを整理し、事業計画を具体化します。

資金調達相談

福岡市や福岡県の制度融資、日本政策金融公庫の融資などを比較します。

販路開拓支援

商品やサービスの販売方法、新規取引先の開拓などについて相談します。

創業後の成長支援

経営相談、商談、研修など、創業後の経営に関する支援も確認します。

福岡市中小企業サポートセンターでは、経営相談、創業相談、金融相談などが案内されています。

福岡市の起業・創業支援を確認する

6. 特定創業支援等事業を確認する

福岡県内の市町村で所在地、対象事業、要件、支援利用、証明申請、登記利用を確認する図
登記前に必要な相談や受講、証明書の取得時期を市町村の公式情報で確認します。

特定創業支援等事業とは、創業希望者などに対して、経営、財務、人材育成、販路開拓などの知識を身につけるための継続的な支援を行う制度です。

対象となる支援を受け、福岡市から証明書の交付を受けると、会社設立時の登録免許税の軽減などを利用できる場合があります。

  • 対象者の条件を満たしているか
  • 受講する相談やセミナーが対象事業か
  • 必要な支援期間と回数
  • 証明書の申請方法
  • 証明書が交付されるまでの期間
  • 利用したい優遇措置の適用条件
登録免許税の軽減を利用したい場合は、原則として会社設立登記の申請前に証明書を準備する必要があります。会社の設立予定日から逆算して相談を始めましょう。

福岡市の特定創業支援等事業を確認する

7. 福岡県の新規創業資金を確認する

福岡県、市町村、信用保証協会、金融機関、事業計画、資金計画から資金支援を比較する図
県・市町村の制度を比べ、対象条件だけでなく必要額と返済可能性も検討します。

福岡県では、県内の中小企業者や創業者が事業資金を調達できるよう、中小企業融資制度を設けています。

これから事業を始める人は、新規創業資金を利用できる場合があります。

  • 融資対象者の条件
  • 県内の事務所に関する条件
  • 資金の使い道
  • 融資限度額
  • 返済期間と据置期間
  • 融資利率と信用保証料
  • 保証人や担保の取扱い
  • 申込み窓口と必要書類
制度の内容、融資利率、限度額、申込条件などは変更されることがあります。申込み時点の福岡県の公式情報を確認してください。

福岡県中小企業融資制度を確認する

8. 福岡市の創業支援資金を確認する

福岡市には、市内で創業を予定している人や創業後一定期間内の事業者が利用を検討できる創業支援資金があります。

資金の例 主な対象 確認事項
スタートアップ資金 福岡市内で新たに事業を始める人や、事業開始後一定期間内の人 創業時期、必要な自己資金、申込み時期などを確認します。
成長支援資金 創業後一定期間が経過し、事業の成長に資金が必要な事業者 創業からの年数、事業計画、資金の使い道などを確認します。
分社化資金 既存事業を継続しながら、福岡市内で新しい会社を設立する場合 既存会社と新会社の関係や利用条件を確認します。

融資制度には金融機関と信用保証協会の審査があります。利用条件を満たすことは、融資の承認を保証するものではありません。

福岡市の商工金融資金一覧を確認する

9. 福岡県信用保証協会の支援を確認する

福岡県信用保証協会は、中小企業や創業者が金融機関から事業資金を借りる際に、公的な保証人となる機関です。

創業者向けの保証制度だけでなく、創業後の経営サポートや専門家派遣なども案内されています。

創業保証制度

これから創業する人や創業後間もない人が利用を検討できる保証制度です。

資金計画の確認

設備資金と運転資金を分け、必要な金額の根拠を整理します。

創業後の経営支援

創業後の事業状況や経営課題について、支援を受けられる場合があります。

専門家による支援

経営課題の解決に向けた専門家派遣などを利用できる場合があります。

信用保証協会の保証を利用する融資では、金融機関と信用保証協会による審査があります。融資の利息とは別に信用保証料が必要になる場合があります。

福岡県信用保証協会の創業支援を確認する

10. 許認可が必要か確認する

事業内容によっては、会社を設立しただけでは営業を開始できません。営業開始前に、許可、認可、登録、届出などが必要か確認します。

事業の例 主な許認可の例 主な確認先の例
飲食店 飲食店営業許可 管轄する保健所
建設業 建設業許可 福岡県または国土交通省
不動産業 宅地建物取引業免許 福岡県または国土交通省
中古品の売買 古物商許可 警察署
人材紹介 有料職業紹介事業許可 福岡労働局
宿泊施設 旅館業営業許可など 管轄する保健所など
許認可によっては、定款の事業目的、事務所の構造、設備、専任者、資産などに条件があります。事務所の契約や会社設立登記を行う前に確認してください。

11. 事務所と本店所在地を選ぶ

博多駅周辺、天神、大名、薬院、中洲など、福岡市内には特徴の異なる事業エリアがあります。知名度だけでなく、顧客、取引先、採用、交通、費用などを考えて選びます。

  • 顧客や取引先が訪問しやすいか
  • 従業員が通勤しやすいか
  • 賃料や共益費を継続して負担できるか
  • 法人登記が認められているか
  • 許認可の事務所要件を満たせるか
  • 郵便物や宅配便を受け取れるか
  • 来客対応や会議ができるか
  • 将来の増員や移転も考慮しているか

福岡市外に本店を置く場合は、登記申請先や利用できる自治体の支援制度が変わる可能性があります。

12. 福岡で会社を設立する前のチェックリスト

福岡での会社設立前に本店物件、管轄窓口、創業支援、資金支援、許認可、相談先を点検する図
物件契約や設立登記より前に、所在地・支援・許認可・相談先の確認を完了します。
  • 株式会社と合同会社の違いを比較した
  • 商号、事業目的、資本金を決めた
  • 本店所在地で法人登記できることを確認した
  • 商業・法人登記の管轄法務局を確認した
  • 必要な許認可と事務所要件を確認した
  • 設立後に必要な運転資金を計算した
  • 福岡市などの創業支援を確認した
  • 特定創業支援等事業の利用条件を確認した
  • 福岡県と福岡市の融資制度を比較した
  • 会社設立後の届出を整理した
  • 法人口座や会計管理の準備を進めた

会社設立チェックリストを見る

13. 専門家へ相談したい場合

会社設立に関する専門家は、それぞれ対応できる業務が異なります。依頼したい手続きに合わせて相談先を選びます。

相談内容 主な相談先
会社設立登記 司法書士
税務・会計・法人税申告 税理士
許認可申請 行政書士など
社会保険・労務 社会保険労務士
契約や法律問題 弁護士

専門家へ依頼するときは、報酬だけでなく、対応範囲、追加費用、設立後の支援内容も確認しましょう。

会社設立は誰に依頼する?

14. 福岡での会社設立に関するよくある質問

福岡市で会社を設立する場合、どの法務局へ申請しますか?

福岡市を本店所在地とする会社の商業・法人登記は、福岡法務局本局が管轄しています。申請前に公式サイトで最新の管轄と取扱業務を確認してください。

西新出張所へ会社設立登記を申請できますか?

西新出張所の商業・法人登記は、各種証明書交付事務のみの取扱いです。会社設立登記は福岡法務局本局の管轄を確認してください。

福岡市の特定創業支援等事業を利用すると何が変わりますか?

対象となる支援を受けて証明書の交付を受けると、会社設立時の登録免許税の軽減などを利用できる場合があります。各制度の適用条件も確認してください。

福岡県と福岡市の融資制度はどちらを利用すべきですか?

本店や事業所の所在地、創業時期、必要資金、融資条件などによって適した制度が異なります。両方の制度を比較し、金融機関や相談窓口へ確認してください。

制度融資を利用すれば必ず融資を受けられますか?

利用条件を満たしていても、金融機関や信用保証協会による審査があります。制度の対象になることは融資の承認を保証するものではありません。

自宅を本店所在地にできますか?

自宅を本店所在地にすることは可能ですが、賃貸借契約、管理規約、住宅ローンの条件、許認可の事務所要件などを確認する必要があります。

バーチャルオフィスでも会社を設立できますか?

法人登記に対応している住所であれば、登記できる場合があります。ただし、許認可、法人口座、融資、郵便物の受取りなどへの影響も確認してください。

参考情報