東京都内で会社を設立する

東京で会社を設立する方法|手続き・創業支援・相談窓口を解説

東京で会社を設立する場合も、定款作成や設立登記などの基本手続きは全国共通です。一方、創業相談、制度融資、特定創業支援等事業などは、本店を置く区市町村によって異なります。このページでは、東京都内で会社を設立するときに確認したい窓口や支援制度を紹介します。

東京での会社設立を本店所在地、創業支援、設立登記、設立後届出、資金支援、許認可の6項目に整理した図
東京で会社を設立するときは、所在地を決める前に管轄窓口と利用できる支援を確認します。

東京で会社を設立する際の要点

本店所在地
23区、多摩地域、島しょ地域のどこに本店を置くか決めます。
管轄窓口
本店所在地を管轄する法務局、税務署、自治体などを確認します。
創業相談
TOKYO創業ステーションや区市町村などの相談窓口を確認します。
創業支援
本店を置く区市町村の特定創業支援等事業を設立前に確認します。
資金調達
東京都や区市町村の制度融資、日本政策金融公庫などを比較します。

1. 東京で会社を設立する流れ

東京で会社の基本事項、創業支援、物件、定款と資本金、設立登記、設立後届出を確認する流れ
所在地と創業支援を確認してから、定款・資本金・設立登記の準備へ進みます。

東京で会社を設立する場合も、定款作成や設立登記などの基本的な流れは全国共通です。

  • STEP 1

    会社の基本事項を決める

    会社形態、商号、事業目的、本店所在地、資本金、役員、事業年度などを決めます。

  • STEP 2

    東京都内の創業支援を確認する

    区市町村の特定創業支援等事業、創業相談、制度融資などを確認します。

  • STEP 3

    本店に使用する物件を確認する

    法人登記、事業利用、郵便物の受取り、許認可要件などを確認します。

  • STEP 4

    定款を作成する

    株式会社では、公証人による定款認証も行います。

  • STEP 5

    資本金を払い込む

    発起人などの口座へ資本金を払い込み、証明資料を作成します。

  • STEP 6

    設立登記を申請する

    本店所在地を管轄する法務局へ設立登記を申請します。

  • STEP 7

    設立後の届出を行う

    税務署、東京都、区市町村、年金事務所などへ必要な届出を行います。

  • 基本的な手続きについては、 会社設立の流れも確認してください。

    2. 東京都内の本店所在地を決める

    東京23区と多摩地域、登記利用、郵便や来訪、許認可、継続費用から本店所在地を選ぶ図
    物件契約前に、法人登記と事業利用、許認可要件を満たせるか確認します。

    本店所在地は登記上の住所になるだけでなく、法務局、税務署、都税事務所、区市町村などの管轄を決める基準にもなります。

    東京23区

    取引先や交通の利便性を確保しやすい一方、地域や物件によっては賃料が高くなる傾向があります。

    多摩地域

    市町村ごとの創業支援を確認しながら、事業内容や通勤、顧客との距離に合う場所を検討します。

    物件契約前に確認する項目

    • 法人登記が認められているか
    • 事業利用が認められているか
    • 郵便物を確実に受け取れるか
    • 看板や社名表示を設置できるか
    • 顧客や取引先が来訪できるか
    • 許認可に必要な設備や面積を満たすか
    • 用途地域や建物用途に問題がないか
    • 賃料や初期費用を継続して負担できるか

    許認可が必要な事業では、物件の広さ、構造、設備、用途地域などに条件がある場合があります。賃貸借契約を結ぶ前に、担当窓口へ相談してください。

    本店所在地の決め方については、 本店所在地・オフィスの決め方も確認してください。

    3. 東京での設立登記の申請先

    東京での本店所在地、設立登記、国税、地方税、社会保険、雇用関係の管轄窓口を整理した図
    本店の住所と手続きの種類から、設立登記と設立後届出の正式な管轄を調べます。

    会社の設立登記は、本店所在地を管轄する東京法務局の本局・支局・出張所へ申請します。

    法務局の窓口であれば、どこでも商業・法人登記を取り扱っているわけではありません。本店所在地と登記の種類から、正式な管轄を確認してください。

    管轄確認で必要な情報

    • 本店所在地の区市町村
    • 町名・丁目・番地
    • 商業・法人登記を取り扱う窓口か
    • 窓口申請・郵送申請・オンライン申請の方法

    不動産登記と商業・法人登記では、管轄や取扱窓口が異なる場合があります。東京法務局の公式な管轄一覧で確認しましょう。

    4. 会社設立後に確認する届出先

    会社設立後は、税務、社会保険、従業員の雇用などに関する届出を行います。

    確認 主な届出先 主な手続き
    □ 税務署 法人設立届出書、青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書など
    □ 東京都 法人設立・設置に関する届出など
    □ 市町村 23区外に本店を置く場合の法人設立に関する届出など
    □ 年金事務所 健康保険・厚生年金保険の新規適用など
    □ 労働基準監督署 従業員を雇用する場合の労働保険関係手続きなど
    □ ハローワーク 雇用保険の適用事業所設置届など

    実際に必要となる届出は、役員報酬、従業員の雇用、消費税の選択、事業内容などによって異なります。

    詳しい期限については、 会社設立後の税務・社会保険手続きも確認してください。

    5. TOKYO創業ステーションの創業相談

    創業相談で整理する事業計画、資金準備、税務会計、設立許認可、雇用保険、販路発信の図
    相談の目的と質問を事前にまとめ、事業計画や資金、手続きの準備に活用します。

    TOKYO創業ステーションでは、東京都内で起業を目指す人などを対象に、創業に関する相談や事業計画の作成支援が行われています。

    相談できる主な内容

    • 事業アイデアの整理
    • ビジネスプランの作成
    • 創業時の資金調達
    • 税務・会計
    • 法人設立や許認可
    • 社会保険や従業員の雇用
    • 知的財産
    • マーケティング・販路開拓
    • Webサイトやブランディング

    相談方法として、来館、電話、オンラインなどが案内されています。利用する相談の種類によって、会員登録、予約、利用条件などが異なります。

    創業相談は、登記申請や許認可申請などを相談員が代理で行うサービスとは異なります。手続きの代行が必要な場合は、対応できる専門家へ依頼します。

    6. 東京都内の特定創業支援等事業

    東京都内の区市町村で所在地、対象事業、要件、支援利用、証明申請、登記利用を確認する図
    登記前に必要な相談や受講、証明書の取得時期を区市町村の公式情報で確認します。

    東京都内では、区市町村ごとに特定創業支援等事業が実施されている場合があります。

    対象となる相談やセミナーを受け、区市町村から証明書の交付を受けることで、会社設立時の登録免許税の軽減などを利用できる場合があります。

    確認する順番

  • STEP 1

    本店所在地の区市町村を決める

    証明書の対象地域と、会社の本店所在地との関係を確認します。

  • STEP 2

    対象事業を確認する

    区市町村が指定する相談、創業塾、セミナーなどを確認します。

  • STEP 3

    必要な支援を受ける

    受講期間、回数、経営・財務などの必要分野を満たします。

  • STEP 4

    証明書の交付を申請する

    区市町村が指定する書類を提出します。

  • STEP 5

    設立登記時に使用する

    登録免許税の軽減を利用する場合は、登記申請前に準備します。

    • 東京都全体で共通の証明書が発行されるとは限らない
    • 本店所在地とは別の区市町村で受講する場合は対象条件を確認する
    • 設立登記後では登録免許税の軽減を利用できない場合がある
    • 受講から証明書交付までに必要な期間を確認する
    • 証明書の有効期限や対象となる会社形態を確認する

    7. 東京都の中小企業制度融資

    東京都、区市町村、信用保証協会、金融機関、事業計画、資金計画から資金支援を比較する図
    制度の対象条件だけでなく、必要額と返済可能性を分けて検討します。

    東京都の中小企業制度融資は、東京都、東京信用保証協会、指定金融機関が連携して行う融資制度です。

    創業を予定している人や、創業後一定期間内の中小企業者などを対象とした創業向けの融資メニューが用意される場合があります。

    制度融資で確認する項目

    項目 確認する内容
    対象者 創業予定者、創業後の年数、東京都内の事業所などの条件
    資金使途 設備資金、運転資金として使用できる範囲
    融資限度額 制度上の上限と、実際に必要な資金額
    返済期間 設備資金と運転資金の返済期間、据置期間
    利率 固定・変動の別、利用時点の適用条件
    信用保証料 保証料率、東京都の補助、自己負担額
    申込窓口 指定金融機関、東京信用保証協会、公的支援機関など
    必要書類 創業計画書、見積書、自己資金の資料、許認可証など

    制度上の融資限度額まで必ず借りられるわけではありません。実際の融資額は、必要資金、自己資金、事業計画、返済可能性などの審査によって決まります。

    創業資金については、 会社設立時の資金調達・創業融資も確認してください。

    8. 東京信用保証協会の創業支援

    信用保証協会は、中小企業や小規模事業者が金融機関から融資を受ける際に、公的な保証人として信用保証を行う機関です。

    東京都内で事業を行う場合は、東京信用保証協会の創業保証や相談窓口などを利用できる場合があります。

    相談前に整理する内容

    • 創業する事業の内容
    • 代表者の経験や資格
    • 必要な設備と見積金額
    • 開業後の運転資金
    • 自己資金の金額と形成過程
    • 売上と経費の見込み
    • 希望する借入額と返済計画
    • 必要な許認可の取得状況

    信用保証協会の保証がある場合でも、無条件で融資を受けられるわけではありません。金融機関と信用保証協会による審査があります。

    9. 東京23区・市町村独自の創業支援

    東京都の制度とは別に、23区や多摩地域の市町村が独自の創業支援を実施している場合があります。

    区市町村で確認したい支援

    • 創業相談
    • 創業塾・創業セミナー
    • 特定創業支援等事業
    • 区市町村の制度融資
    • 信用保証料や利子の補助
    • 事務所賃料などの補助
    • 創業者向けオフィス
    • 販路開拓や専門家相談

    対象者、募集期間、申請時期、会社の所在地要件などは制度ごとに異なります。過去の記事ではなく、区市町村の公式サイトで確認してください。

    10. 許認可が必要な事業を東京で始める場合

    許認可が必要な事業では、会社設立登記とは別に、東京都、保健所、警察署、区市町村などへの申請や届出が必要になる場合があります。

    事業の例 確認する主な内容
    飲食店 保健所の営業許可、食品衛生責任者、店舗設備など
    古物営業 営業所を管轄する警察署への許可申請など
    建設業 営業所、専任技術者、財産的基礎などの要件
    宅地建物取引業 事務所、専任宅地建物取引士、営業保証金など
    人材紹介・派遣 事業所、責任者、資産、個人情報管理など
    宿泊事業 営業形態、建物、消防、保健所、地域の条例など
    • 許認可を取得する前に営業を開始しない
    • 会社の事業目的に必要な事業が含まれているか確認する
    • 物件契約前に事務所・店舗の要件を確認する
    • 自治体の条例や地域独自の条件も確認する
    • 申請から許可までの期間を事業計画へ含める

    詳しくは、 許認可が必要な業種を確認してください。

    11. 東京で事務所を構える際の費用

    東京都内で事務所や店舗を借りる場合は、月額賃料だけでなく、契約時の初期費用や毎月の維持費も計算します。

    確認したい主な費用

    • 月額賃料
    • 共益費・管理費
    • 敷金・保証金
    • 礼金
    • 仲介手数料
    • 保証会社の費用
    • 火災保険料
    • 内装・設備工事費
    • 原状回復費
    • 更新料

    事業計画に合う所在地を選ぶ

    都心の住所が必要なのか、顧客の来訪があるのか、従業員が通勤するのかなどを整理します。

    来訪のない事業であれば、広い事務所を借りず、小規模オフィスやコワーキングスペースなどを検討できる場合もあります。

    賃料が高い地域へ本店を置く場合は、売上が安定するまでの運転資金も含めて計画しましょう。

    12. 東京で会社を設立する前のチェックリスト

    東京での会社設立前に本店物件、管轄窓口、創業支援、資金支援、許認可、費用と相談を点検する図
    物件契約や設立登記より前に、所在地・支援・許認可・費用の確認を完了します。
    確認 項目 確認内容
    □ 本店所在地 法人登記と事業利用が認められる物件か
    □ 管轄法務局 商業・法人登記を取り扱う窓口を確認したか
    □ 税務署 本店所在地を管轄する税務署を確認したか
    □ 都税事務所など 東京都への法人設立関係の届出先を確認したか
    □ 特定創業支援 区市町村の対象事業と証明書取得時期を確認したか
    □ 創業相談 利用できる相談窓口を確認したか
    □ 資金調達 東京都・区市町村・日本政策金融公庫などを比較したか
    □ 許認可 物件契約前に事務所・店舗要件を確認したか
    □ 事務所費用 初期費用と毎月の維持費を計算したか
    □ 設立後の届出 税務・社会保険などの提出先と期限を確認したか

    13. 東京で会社設立について相談する場合

    相談内容によって、適した窓口や専門家が異なります。

    相談内容 主な相談先
    事業計画・創業準備 TOKYO創業ステーション、自治体、商工会議所など
    会社設立登記 法務局、司法書士
    定款・契約 公証役場、司法書士、行政書士、弁護士など
    税務・会計 税務署、税理士
    社会保険・労務 年金事務所、労働基準監督署、ハローワーク、社会保険労務士
    許認可 担当行政機関、行政書士など
    創業融資 金融機関、日本政策金融公庫、東京信用保証協会など

    専門家の業務範囲については、 会社設立は誰に依頼するかも確認してください。

    14. 東京での会社設立に関するよくある質問

    東京で会社を設立すると費用が高くなりますか?

    登録免許税などの法定費用は、東京都内だから高くなるものではありません。一方、事務所の賃料や保証金などは地域や物件によって異なります。

    代表者が東京都外に住んでいても、東京に会社を設立できますか?

    代表者の住所と異なる東京都内の住所へ本店を置くことは可能です。ただし、会社がその住所を使用でき、郵便物を受け取れることなどを確認してください。

    東京23区なら、どの法務局でも登記できますか?

    商業・法人登記は、本店所在地を管轄し、その登記事務を取り扱う法務局へ申請します。東京法務局の管轄一覧で確認してください。

    TOKYO創業ステーションで会社設立を代行してもらえますか?

    創業相談や事業計画の支援を受けられますが、登記申請などの手続き代行サービスとは異なります。代行が必要な場合は、対応できる専門家へ依頼してください。

    東京都の制度融資を利用すれば必ず融資を受けられますか?

    制度の対象条件を満たしても、必ず融資を受けられるわけではありません。金融機関や信用保証協会による審査があります。

    特定創業支援等事業は東京都内ならどこで受けてもよいですか?

    証明書を発行する区市町村、本店所在地、受講した支援などの条件を確認する必要があります。本店を置く予定の区市町村へ事前に確認してください。

    バーチャルオフィスでも会社を設立できますか?

    登記可能なバーチャルオフィスを本店所在地にできる場合があります。ただし、許認可、銀行口座、郵便物の受取り、取引先への説明なども含めて判断してください。

    東京で利用できる補助金はありますか?

    東京都や区市町村が創業者向けの助成事業を募集する場合があります。募集期間、対象経費、申請時期、審査があり、毎年同じ内容で実施されるとは限りません。

    東京の会社設立に関する公的情報

    創業支援、制度融資、助成事業、相談窓口などは、年度や予算によって内容が変更される場合があります。利用前に、東京都、区市町村、各実施機関の最新情報を確認してください。