会社の情報とサービスを正しく伝える
会社ホームページの作り方|必要なページ・制作手順・公開後の運用
会社のホームページは、商品やサービスを紹介するだけでなく、会社情報、問い合わせ方法、採用情報などを伝える役割があります。このページでは、ホームページを作る目的の決め方、必要なページ、ドメイン・サーバーの準備、公開前の確認と公開後の運用について解説します。
会社ホームページ制作の要点
- 制作目的
- 集客、会社案内、問い合わせ、採用など、ホームページの役割を決めます。
- 掲載内容
- 会社情報、事業内容、問い合わせ方法など、必要な情報を整理します。
- 制作方法
- 自社制作、制作会社への依頼、WordPressなどの方法を比較します。
- 法律・信頼性
- 個人情報、通信販売、許認可、広告表現などを確認します。
- 公開後の運用
- 情報更新、バックアップ、セキュリティ対策を継続します。
1. 会社ホームページを作る目的
最初に、誰に何を伝え、ホームページを見た人にどのような行動をしてほしいかを決めます。
会社の信頼性を伝える
会社情報、代表者、所在地、事業内容などを掲載し、どのような会社なのかを伝えます。
問い合わせを受け付ける
商品やサービスに興味を持った人が、電話やフォームから相談できるようにします。
商品・サービスを紹介する
特徴、料金、利用方法、対象者などを整理して伝えます。
採用活動に使用する
仕事内容、働く環境、募集要項などを求職者へ伝えます。
店舗へ案内する
住所、地図、営業時間、予約方法などを掲載します。
商品を販売する
商品の紹介、注文、決済、配送などをオンラインで行います。
「ホームページを作ること」自体を目的にせず、見た人に問い合わせ、予約、購入など、どの行動をしてほしいのかを決めましょう。
2. ホームページを作るタイミング
会社設立前から構成や文章を準備することは可能です。ただし、正式な会社名、本店所在地、代表者、連絡先などは、設立後の確定情報を使用します。
会社設立前
制作目的、顧客、商品・サービス、必要なページを整理します。
会社設立手続き中
ドメイン候補、文章、写真、問い合わせ方法などを準備します。
会社設立後
登記された会社情報を確認し、正式な内容を掲載します。
公開前
表示、リンク、フォーム、会社情報、法律上の表示を確認します。
法人口座の申込みなどで事業内容を説明するときに、会社ホームページが資料のひとつとして役立つ場合もあります。
3. 会社ホームページに必要なページ
必要なページは、会社の業種、目的、商品やサービスによって異なります。一般的な会社サイトでは、次のページを検討します。
| 確認 | ページ | 主な内容 |
|---|---|---|
| □ | トップページ | 会社の特徴、主なサービス、各ページへの案内 |
| □ | 会社概要 | 会社名、所在地、代表者、設立日、事業内容など |
| □ | 事業・サービス紹介 | 提供内容、対象者、特徴、利用の流れなど |
| □ | 料金・費用 | 料金、追加費用、支払条件など |
| □ | よくある質問 | 問い合わせ前に確認したい疑問と回答 |
| □ | お知らせ | 営業情報、サービス変更、会社からの告知 |
| □ | 問い合わせ | 問い合わせフォーム、電話番号、受付時間など |
| □ | プライバシーポリシー | 取得する個人情報、利用目的、管理方法など |
| □ | サイトポリシー | 著作権、免責事項、リンクなどの利用条件 |
| □ | 特定商取引法に基づく表記 | 通信販売を行う場合に必要となる表示事項 |
| □ | 採用情報 | 募集職種、仕事内容、応募方法など |
すべての会社に同じページが必要なわけではありません。業種、顧客、販売方法、必要な許認可などに合わせて決めます。
4. 制作前に準備する情報
制作を始める前に、確定している情報と、まだ決まっていない情報を分けて整理します。
| 確認 | 準備する情報 | 確認内容 |
|---|---|---|
| □ | 会社名 | 登記された正式な商号と表記が一致しているか |
| □ | 本店所在地 | 掲載する住所と登記情報の関係を確認したか |
| □ | 代表者名 | 正式な氏名と役職を確認したか |
| □ | 事業内容 | 現在行っている事業を具体的に説明できるか |
| □ | 連絡先 | 電話番号、メール、受付時間などを確認したか |
| □ | 商品・サービス | 内容、対象者、特徴、料金、提供条件を確認したか |
| □ | 許認可 | 掲載が必要な許可番号や登録情報を確認したか |
| □ | 写真・画像 | 掲載する権利があり、事実と一致する素材か |
| □ | ロゴ | 正式なデータ、色、使用ルールが決まっているか |
- 未取得の許認可を取得済みとして掲載しない
- 架空の実績や顧客数を掲載しない
- 仮の料金を正式料金として掲載しない
- AI生成画像を実際の商品や施工実績として掲載しない
- 取引先や顧客の名称を許可なく掲載しない
5. ホームページの制作方法
| 制作方法 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 自社で制作する | 費用を抑えながら、自社のペースで制作できます。 | 制作、更新、セキュリティ管理を自社で行います。 |
| 制作会社へ依頼する | 設計、デザイン、実装などをまとめて依頼できます。 | 制作範囲、費用、納期、更新方法を契約前に確認します。 |
| フリーランスへ依頼する | 個人の制作者へ直接相談できます。 | 対応範囲、保守、緊急時の対応を確認します。 |
| ホームページ作成サービス | 用意された機能やテンプレートを使って制作します。 | 機能制限、月額費用、移転の可否を確認します。 |
| WordPress | 固定ページやお知らせを自社で更新しやすい仕組みです。 | 更新、バックアップ、セキュリティ対策が必要です。 |
制作を依頼するときに確認すること
- 制作するページ数
- 文章や写真を誰が準備するか
- スマートフォン表示への対応
- 問い合わせフォームの有無
- 公開後の更新方法
- 保守・バックアップの範囲
- ドメインとサーバーの契約者
- データや管理権限の引渡し
6. ドメインとサーバーを準備する
ドメイン
ホームページの住所に当たる文字列です。例として「example.co.jp」などがあります。
サーバー
ホームページの文章、画像、プログラムなどを保存し、インターネット上へ表示するための環境です。
ドメインを決めるポイント
- 会社名やサービス名と関係している
- 短く、読み間違いが起きにくい
- 電話や口頭でも伝えやすい
- 他社の商標や名称を侵害していない
- 更新費用を継続して支払える
- 会社が契約者として管理できる
ドメインやサーバーを制作会社名義で契約すると、制作会社を変更するときに移管できない可能性があります。契約者、管理者、更新費用、解約時の扱いを確認しましょう。
7. WordPressを利用する場合
WordPressは、固定ページや投稿を管理画面から更新できるコンテンツ管理システムです。
WordPressの主な利点
- 文章や画像を管理画面から更新できる
- 固定ページとお知らせを分けて管理できる
- テーマでサイト全体のデザインを管理できる
- プラグインで必要な機能を追加できる
WordPressで必要な管理
- WordPress本体を更新する
- テーマとプラグインを更新する
- 不要なテーマやプラグインを削除する
- 更新前にバックアップを取る
- 管理者アカウントを適切に管理する
- サイトやフォームの動作を定期的に確認する
プラグインを増やしすぎると、表示速度やセキュリティ、更新時の互換性に影響する場合があります。必要な機能だけを使用しましょう。
8. 各ページの内容を作る
ホームページの文章は、会社側が伝えたいことだけでなく、顧客が知りたい順番で整理します。
対象となる顧客を決める
誰が、どのような悩みを持ってサイトを見るのか整理します。
顧客が知りたい情報を整理する
サービス内容、料金、利用条件、流れ、対応地域などを整理します。
ページごとの役割を決める
ひとつのページへ情報を詰め込みすぎず、内容を分けます。
見出しと本文を作る
ページの結論が分かる見出しを付け、具体的に説明します。
次の行動を案内する
問い合わせ、予約、購入などへの案内を配置します。
会社概要に掲載する主な情報
| 会社名 | 登記された正式な商号 |
|---|---|
| 代表者 | 代表者の役職と氏名 |
| 本店所在地 | 会社の正式な所在地 |
| 設立日 | 会社の設立年月日 |
| 事業内容 | 実際に行っている事業 |
| 連絡先 | 電話番号、問い合わせ方法、受付時間など |
| 許認可 | 業種に応じて必要な許可番号、登録番号など |
9. ホームページに使用する写真・画像
写真や画像は、会社やサービスの内容を分かりやすく伝えるために使用します。ただし、実際の会社、商品、スタッフ、実績として紹介する画像には、事実性が必要です。
実写真を使用するもの
- 実在する代表者やスタッフ
- 実際の会社外観や社内
- 実際の商品や設備
- 実際の施工・制作実績
- 資格証、許可証、証明書
イメージ画像を検討できるもの
- サービスの雰囲気を伝える背景画像
- 抽象的な説明用イラスト
- アイコンや装飾画像
- 実物と誤認されない一般的なイメージ
- インターネット上の画像を無断使用しない
- 人物が写る場合は掲載許可を確認する
- 顧客情報や個人情報が写り込んでいないか確認する
- AI生成画像を実物や実績として掲載しない
- 画像内の文字や数字に誤りがないか確認する
10. 問い合わせフォームを設置する
問い合わせフォームでは、対応に必要な項目だけを入力してもらいます。不必要に多くの個人情報を集めないようにしましょう。
一般的な入力項目
- 氏名
- 会社名
- メールアドレス
- 電話番号
- 問い合わせの種類
- 問い合わせ内容
- プライバシーポリシーへの同意
フォームで確認すること
| 確認 | 項目 | 確認内容 |
|---|---|---|
| □ | 必須項目 | 必須と任意の項目が分かりやすいか |
| □ | 入力確認 | 入力漏れや形式の誤りを案内できるか |
| □ | 送信完了 | 送信が完了したことを利用者へ伝えられるか |
| □ | 自動返信 | 問い合わせ内容を利用者へ自動送信するか |
| □ | 受信確認 | 会社側で正常にメールを受信できるか |
| □ | 迷惑送信対策 | スパムや自動送信への対策があるか |
| □ | 個人情報 | 利用目的とプライバシーポリシーを確認できるか |
フォームを設置しただけで安心せず、公開後も定期的にテスト送信を行い、問い合わせメールを受信できることを確認しましょう。
11. 法律や表示ルールを確認する
必要な表示は、会社の業種、販売方法、取得する情報などによって異なります。
個人情報を取得する場合
問い合わせフォームや会員登録などで個人情報を取得する場合は、その利用目的をできるだけ具体的に定め、本人が確認できるようにします。
プライバシーポリシーでは、取得する情報、利用目的、第三者提供、安全管理、問い合わせ窓口などを、実際の運用に合わせて整理します。
インターネットで商品やサービスを販売する場合
通信販売に該当する場合は、特定商取引法に基づく表示が必要になります。
- 販売価格・サービス料金
- 送料など購入者が負担する費用
- 支払時期と支払方法
- 商品引渡し・サービス提供の時期
- 返品、キャンセル、解約に関する条件
- 会社名、住所、電話番号
- 代表者または通信販売責任者の氏名
広告表現にも注意する
- 事実と異なる効果や実績を掲載しない
- 根拠のない「必ず」「絶対」などの表現を使用しない
- 料金や追加費用を分かりにくく表示しない
- 顧客に不利な条件を小さく隠さない
- 資格や許認可の範囲を超えた表現をしない
業種によっては、医療、健康食品、不動産、金融、士業などに固有の広告規制があります。判断が難しい場合は、担当行政機関や専門家へ確認してください。
12. 検索結果へページ内容を正しく伝える
検索エンジンで上位表示されることを保証する方法はありません。顧客が必要としている情報を、分かりやすく正確に掲載することが基本です。
ページごとに設定する内容
- ページ内容を表すタイトル
- ページごとにひとつの分かりやすいH1
- 内容を整理するH2・H3見出し
- 検索結果に表示される説明文
- 内容が分かる短いURL
- 画像の内容を伝えるaltテキスト
- 関連するページへの内部リンク
会社や店舗の情報を統一する
会社名、所在地、電話番号、営業時間などは、ホームページ内や外部サービスで表記を統一します。情報が変わったときは、古い情報が残らないように更新します。
- 同じ内容のページを大量に作らない
- 検索語だけを不自然に繰り返さない
- 他社サイトの文章をコピーしない
- 内容の薄いページを増やさない
- 公開後に更新せず放置しない
13. ホームページのセキュリティ対策
ホームページは公開して終わりではありません。不正ログイン、改ざん、情報漏えいなどを防ぐため、継続的な管理が必要です。
- サイト全体をHTTPSで表示する
- WordPress本体を更新する
- テーマとプラグインを更新する
- 不要なアカウントを削除する
- 長く推測されにくいパスワードを使用する
- 多要素認証を利用する
- 定期的にバックアップを取得する
- 復元できるか確認する
- フォームやサイトの異常を確認する
管理者権限を必要以上に渡さない
制作会社、従業員、外部担当者などへ管理画面の権限を渡す場合は、必要な範囲の権限だけを設定します。担当が終了したアカウントは削除または停止します。
バックアップは取得するだけでなく、障害時に復元できる状態か確認することが重要です。サーバーと同じ場所だけに保存せず、別の保存先も検討しましょう。
14. ホームページ公開前チェックリスト
| 確認 | 項目 | 確認内容 |
|---|---|---|
| □ | 会社情報 | 会社名、所在地、代表者などが正式な情報と一致しているか |
| □ | 事業内容 | 実際のサービスや取引内容と一致しているか |
| □ | 料金 | 料金、追加費用、税込・税別の表示が明確か |
| □ | 許認可 | 許可番号や登録情報に誤りがないか |
| □ | 文章 | 誤字、未確定情報、仮の文章が残っていないか |
| □ | 画像 | 掲載権利、事実性、個人情報、altを確認したか |
| □ | リンク | リンク切れや誤った移動先がないか |
| □ | フォーム | 送信、受信、自動返信が正常に動作するか |
| □ | スマートフォン | 文字、表、画像、ボタンが画面からはみ出していないか |
| □ | プライバシー | 個人情報の利用目的や問い合わせ窓口を確認できるか |
| □ | 通信販売 | 必要な場合、特定商取引法に基づく表記があるか |
| □ | セキュリティ | HTTPS、更新、バックアップ、管理権限を確認したか |
| □ | 検索設定 | 検索エンジンを遮断する設定が残っていないか |
15. 公開後の運用
ホームページは、会社の状況に合わせて更新します。古い料金、終了したサービス、変更前の住所などが残ると、顧客とのトラブルや信用低下につながる可能性があります。
| 頻度 | 主な確認内容 |
|---|---|
| 随時 | 会社情報、料金、サービス、営業時間、採用情報などの更新 |
| 毎月 | フォーム、リンク、更新通知、バックアップ結果の確認 |
| 数か月ごと | アクセス状況、閲覧の多いページ、問い合わせ内容の確認 |
| 年1回以上 | 全ページの情報、プライバシーポリシー、運用体制の見直し |
更新担当者を決める
更新する人、確認する人、公開を承認する人を決めます。制作会社へ保守を依頼する場合も、会社情報や料金変更を伝える社内担当者が必要です。
契約情報を会社で管理する
- ドメインの契約先と更新日
- サーバーの契約先と更新日
- WordPressの管理者情報
- 問い合わせメールの管理者
- アクセス解析などのアカウント
- 制作会社や保守会社の連絡先
16. 会社ホームページに関するよくある質問
会社を設立したらホームページは必須ですか?
すべての会社にホームページの開設が法律上義務付けられているわけではありません。ただし、会社情報や事業内容を伝え、問い合わせを受け付ける手段として役立ちます。
会社設立前から制作を始めてもよいですか?
構成、デザイン、文章の下書きなどは設立前から準備できます。会社名、所在地、代表者、許認可などは、確定した正式情報を確認してから公開してください。
会社ホームページは何ページ必要ですか?
必要なページ数は、業種、サービス、制作目的によって異なります。ページ数を増やすことより、顧客に必要な情報がそろっていることが重要です。
WordPressを使うべきですか?
お知らせや固定ページを自社で更新したい場合には選択肢になります。一方で、更新、バックアップ、セキュリティ管理が必要です。更新頻度や管理体制に合わせて判断してください。
プライバシーポリシーは必要ですか?
問い合わせフォームなどで個人情報を取得する場合は、利用目的などを本人が確認できるようにする必要があります。実際の取得情報や運用に合わせて内容を作成してください。
特定商取引法に基づく表記は必要ですか?
インターネットで商品や有料サービスの申込みを受けるなど、通信販売に該当する場合に必要です。単なる会社案内サイトで必要になるとは限りません。
AIで作った写真を使用できますか?
装飾や一般的なイメージとして使用を検討できる場合があります。ただし、実際の人物、商品、設備、施工実績など、事実性が必要な画像をAI生成画像で代用してはいけません。
公開すればすぐ検索結果に表示されますか?
公開後すぐに検索結果へ表示されるとは限りません。検索エンジンがページを発見して内容を確認するまで、時間がかかる場合があります。
公開後も費用はかかりますか?
ドメイン、サーバー、保守、更新、外部サービスなどの費用が継続して発生する場合があります。制作費だけでなく、年間の運用費も確認してください。
公的機関の参考情報
ホームページに必要な表示や対応は、業種、販売方法、取得する情報、使用するサービスによって異なります。公的機関の最新情報または専門家へご確認ください。
